今夜の気分はなんとなく、これ。
ブルース・スプリングスチンさんの、これ。
いやぁ、ハードな下向き列車だよ。
おいらにゃ、しごとも親父もあった、
ちったぁできる奴だった訳だよ、
それが材木置き場でレイオフされてよぉ、
愛っちもんもまずくなって、難しい時を過ごした、
今じゃ、車洗いだぜ、
雨が降りゃしまいだよ、
なんだかよ、寂しいとこ向かう列車にでも乗ってるみてだ。
親父は言ったよぉ、「おら、行かんくちゃ、
うまく行った時もあるけど、もぉねえよな、」
親父ぁ荷物を詰めて、おいらを置いて出てった、
親父ぁ中央本線の切符を持ってた、
夜寝床で、笛の音聞いたよ、
霧雨の中の親父とのキスを想ったよ、
おいらは、寂しいとこ向かう列車にでも乗ってるみてだ。
夕べ、あんたさんの声を聞いた、
あんたさんは、泣いて、泣いて、一人ぽっちだった、
あんたさんは、愛は無くなんねって言った、
あんたさんは家でおいらを待ってると、
おいらはジャケットを羽織って、森を走った、
胸が張り避けそうなくれ、懸命に、
高速の切れ目が見えた、
月明かりにおいら達の愛の住処が見えた、
庭を駆け抜け、玄関ドアをぶち開けた、
頭はグラグラ、でも急いで2階へ駆け上る、
部屋は暗く、おいら達のベッドは空っぽ、
で、また長い汽笛の音、
がっくり膝まづき、頭を抱えて泣くおいら。
でっけハンマーでレールの釘ぶち、
雨ん中、組み木をぶっ叩く、
なあ、寂しいとこ向かう列車に乗ってる気が分かったけ。