砂利が敷かれ、ところどころえぐれた道が、
ココロの中に残ってる。
45年前、アスファルトの道のほうが珍しかった。
砂利道は、人には歩きにくい道だった。
石の上を歩くのは大変だったし、
車が石を跳ね飛ばしたりした。
土の道は、雨の日には、泥んこになったし、
車がスタックするほどの大きい水溜りが出来た。
整備され、街と街を結ぶのは、
整備された舗装道路だ。
でも、人と人のココロを結ぶのは、
俺にとっては、田舎道かも知れない。
泥に足をとられたり、ほこりで目が痛くなったり、
跳ね飛ばされた石が足に当たったリする。
でもきっと、悪いことばかりじゃないよ。
思わぬ方向から、小鳥のさえずりが聞こえたり、
春の香りが匂ったりするかも知れない。
田舎道は、みんなが自分の生活に合わせて、
それぞれ作っていくのかも知れない。
いつか会った、山道は消え、団地ができた。
だけど、ココロのなかの田舎道の思い出は
消えない。