好爺Gさんで、まいらう

やほおブログ難民だす

心豊かな暮らしを

夢と知りせば(4)

目を閉じたり、汗を拭いたり、
時々入り口付近に現れる人を凝視したりしながら、
少し休んだら、また風呂場に行って、
もう一度入ったら帰ろうか、
と考える。

暫くして、入り口付近に来た人を見ると、
さっき湯船から僕を見てた銀髪の人だった。
僕を見極めてか、こちらにやって来る。
ドキドキする。
斜め向かいにある椅子に腰を下ろす。
まさか!

僕を気にしてる?
まさかと思い、少し躊躇する。
時間も無いし、自分の勘違いだったとしても元々、
とその人の隣へ少し開けて座ってみる。
動きは無い。
また、少し待って、ガウンの上から腿にそっと触れてみる。
その人の手が僕の手に重ねられる。

ふぅ~っ。
その手の温かさを感じながら、無言のまま見つめる。
その人の体に自分の体を押し付けながら、ゆっくりと頬を寄せる。
唇が重なる。