かもめが飛んだのを見た日、
おいらは風に吹かれて海そばに居た。
風は強く、何もかもを吹き飛ばそうとしてた。
おいらは、
風に向かって飛ぶ彼らのよに、
その中に立った。
波はごうごうと音を立てていた。
静けさは無かった。
でも、風の音以外の何も
おいらの耳には届かなかった。
彼らが風に向かって飛ぶよに、
おいらは行く。
おいらにはホローの風は吹かない。
おいらは後ずさりしないよに、
時には建物の影で風を避けながら、
それでも風に向かってく。
それが、かもめとおいらのジンセ。