心の中に、小さな滴。
だんだんと小さくなって
消える。
跡が僅かに残って。
夢見た夢を、まだ
見続けているのかい?
誰かが聞いた。
夢見た夢は、も無いよ、
とおいらは答えた。
そこにあるのは、
かつてあったものの
記憶ばかり。
こうべを上げて、
外を見る。
夜の闇を抜けて、
風がおいらに話し掛ける。
夢見た夢は、きっと
戻る。
何がそれを消し去ろうとしても、
誰がそれを吹き飛ばそうとしても。
夢見た夢は、きっと
導く。
その扉の向こう側へ。
眩い閃光と共に。