雪が降る降る深々と。
でも、ビルの谷間に降る雪は、
かあいそ。
せっかく広げた白の絨毯を
無残にも車が引き裂いていく。
大空も見上げられず、
仲間の雪と、広い野っ原を
覆い隠すこともでぎず。
明日晴れたら、
ビルの日陰の隙間に追い込まれた
雪だけが、色黒く変色しながら
残るのみ。
どーせ降るなら平原か山間部に、
雪なら誰でも思うだろ。
車のタイヤよりも小動物のかわいい足に踏まれてぇ、
雪なら誰でも思うだろ。
下穿きは、ブリーフに白股引に、
腹巻で。