おいらは歩く、坦々と。
ただ、坦々と。
平坦な道を、変わり栄えのしない朝を歩く。
たまに挨拶をしてくれる人が居る。
たまに運動をしている人が居る。
たまにトイレに駆け込む人が居る。
朝を歩く。
いちんちの始まりを歩く。
それ以上でもなく、それ以下でもなく、
ちいさな歩きを歩く。
特別なもんなんて、なあんもないけど、
この一歩はおいらの一歩。
他のだぁれのもんでもねぇ。
平凡が充満してるけんど、
おいらが選んだ、おいらだけの一歩。
ただ歩く、ただ歩く。
人は近付き去ってくけど、
おいらはただ歩く。
平坦な道を。
下穿きは、トランクスにズボン下で。