街がイルミネーションで
飾り付けられて、
眩いばかり。
休みに入った子供達の顔に
笑み溢れ、
酒臭い親父達さえ
話に耽る。
サンタさんよ、あんたが
クリスマスの化身だとしたら
どのヒトにも贈る喜びを
この親父にも分けてやって
くんねか。
親父はポツリと灯された
街灯のそばを行く。
その息が白く輝く。
ため息が、小さく街に
こだまする。
その近くの家から漏れる
オレンジ色の灯りと
笑い声がその耳に届く。
良かった時がその脳裏に蘇る。
小さな笑みが、仄かに浮かぶ。
良いクリスマスを。