誰のためでもなく、祈りを捧ぐ。
活きとし活けるもののためと、
力無くくずおれて行くもののため。
その生は、確定したものでなく
意思により動かせると信じるため。
奇跡に導かれた生が突然の
終わりを迎えず、続きますよに。
誰のためでもなく、我が身可愛さに
祈りを捧ぐ。
誰のためでもなく、我が身を救う
もののために祈りを捧ぐ。
活きるものも、生きるものも
平等に生を全うできますよに。
できうる限り多くの生が
自ら若しくは他の生のために、
その生を全うできますように。
さふ、Gさんは祈った。